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エヌビディア決算発表後の株価は上がる?下落相場からの転換シナリオを徹底解説【2025年11月最新版】

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エヌビディア決算発表を巡る市場の不安と期待

2025年11月20日午前7時(日本時間)に発表されたエヌビディアの2025年8-10月期決算。この発表を控えて、米株式市場と日経平均株価は揃って続落し、投資家の間には不透明感が広がっていました。

米国株式市場では、決算発表前の数日間でNYダウやS&P500が4営業日連続で下落。その下げ幅はダウで合計約2,000ドル規模に達し、AI関連株のバリュエーション(株価評価)に対する警戒感が高まっていました。日経平均株価も4日続落で、直近4営業日の合計下落幅は2,700円超となり、投資家心理の悪化が顕著に表れていたのです。

多くの投資家が疑問に思っていたのは、「これだけ落ちるのは様子見のため。決算発表後はよほどのことがなければ上がるのではないか?」という点でした。実際のところ、この予想は当たっていたのでしょうか。それとも市場の懸念には根拠があったのでしょうか。

決算内容は市場予想を上回る好結果

エヌビディアが発表した2025年8-10月期の決算内容は、市場の期待を上回る驚異的なものでした。

主要な決算数値:

  • 売上高:前年同期比62%増の570億600万ドル(約8兆9,500億円)
  • 純利益:前年同期比65%増の319億1,000万ドル
  • 四半期ベースで過去最高を更新

さらに注目すべきは、2025年11月〜2026年1月期の売上高見通しです。前年同期比65%増の約650億ドル(約10兆2,000億円)と発表され、アナリスト予想平均の620億ドルを上回りました。予想レンジの最高値は750億ドルに達するとされており、AI半導体への旺盛な需要が継続していることを明確に示しています。

この決算発表を受けて、エヌビディア株は引け後の時間外取引で約4%上昇しました。年初来では決算発表前時点で39%上昇しており、決算後もその勢いを維持する形となりました。

なぜ決算前に株価は下落していたのか

決算内容が好調だったにもかかわらず、なぜ決算前に株価は大きく下落していたのでしょうか。この背景には複数の要因が絡み合っています。

AIバブル懸念の高まり

ウォール街の著名な経営者や投資家が相次いで、AI投資の過熱に警戒感を示していました。高いバリュエーションのテック株に対して、「10〜15%の調整が健全」との見方が広がり、リスク資産への売りが膨らんだのです。

キャピタル・グループ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど大手金融機関のトップが調整への備えを呼びかけたことで、投資家心理が一気に慎重化しました。JPモルガンの副会長も「AI銘柄株価は見直されるべき時期」とコメントし、市場全体にネガティブなムードが広がっていたのです。

利下げ観測の後退

米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退したことも、株価下落の大きな要因でした。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁やセントルイス連銀のムサレム総裁が、12月のFOMC会合での利下げには慎重な姿勢を示したため、市場が織り込んでいた利下げ確率は50%程度まで低下しました。

追加利下げがなければ、米国経済や株式相場の流動性に悪影響が及ぶとの警戒感が広がり、リスク回避の動きを加速させたのです。

AI投資の持続可能性への疑問

マイクロソフト、アマゾン、グーグル、メタ・プラットフォームズの4社だけでエヌビディアの売上高の40%余りを占めていますが、これら企業のAI関連支出が今後1年で34%増加し、4,400億ドル(約68兆3,000億円)に達すると見込まれていました。

しかし、OpenAIなど大規模なAI投資を行う企業が投資コミットメントを縮小せざるを得なくなれば、これらの数字は信頼性を失う危険性があります。AI関連の巨額投資に見合うだけの収益や利益が、まだ十分に生み出されていないという懸念が強まっていたのです。

著名投資家による警告

ソフトバンクグループやピーター・ティール氏傘下のヘッジファンドがエヌビディア株の持ち分を全て手放したことも、市場心理に影響を与えました。さらに、「世紀の空売り」で知られるマイケル・バーリ氏がAIバブルに警告を発し、エヌビディア株のプットオプション(売る権利)を購入したことも報じられました。

こうした著名投資家の動きが、「天井が近いのではないか」という疑念を市場に広げていたのです。

決算発表後の株価動向シナリオ

それでは、決算発表後の株価はどのように動く可能性があるのでしょうか。いくつかのシナリオを検討してみましょう。

シナリオ1:強気の上昇継続

決算内容が市場予想を上回り、次世代GPU「Blackwell」の需要が極めて旺盛であることが確認されました。このポジティブな要素が市場に安心感を与え、株価が再び高値を目指す展開が考えられます。

実際、時間外取引で4%上昇したことは、この強気シナリオの可能性を示唆しています。特にBlackwellの出荷ペースが加速しており、年末にかけてのサプライチェーンの改善も見込まれることから、長期的な成長トレンドが継続すると判断する投資家が多ければ、株価は上昇を続ける可能性があります。

シナリオ2:材料出尽くしによる調整

一方で、「良い決算=必ず株価上昇」とは限らないのが株式市場の難しいところです。決算内容が良好でも、市場の期待値が高すぎた場合、「材料出尽くし」として売りが出る可能性があります。

オプション市場では、決算後に株価が±7%程度変動することを織り込んでおり、「どちらにも大きく振れ得る」イベントと見なされていました。決算内容が予想通りだった場合、すでに株価に織り込まれているとして、利益確定の売りが優勢になることも考えられます。

シナリオ3:様子見の膠着相場

決算内容は良好だったものの、マクロ経済環境の不透明感が残る場合、株価は一時的に膠着状態に陥る可能性もあります。米国の利下げペースが不透明であること、中国向け輸出規制の影響、競合他社の追い上げなど、懸念材料は複数存在します。

こうした要因が重なることで、投資家が積極的な買いに動けず、株価がレンジ相場に入る可能性も否定できません。

日経平均への影響は?

エヌビディアの決算発表は、日本株、特に半導体関連銘柄に大きな影響を与えます。

日本時間の午前7時に決算が発表されるため、東京市場の寄り付き(午前9時)から即座に反応が表れます。アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコといった大手半導体製造装置メーカーは、エヌビディアの時間外取引の株価動向に大きく影響を受けることになります。

エヌビディアが時間外取引で買われれば、これらの銘柄への買いが誘導され、日経平均も大きく切り返す可能性があります。実際、決算発表後にエヌビディアが約4%上昇したことから、日本の半導体関連株にもポジティブな影響が期待できるでしょう。

ただし、日本株には独自の要因も存在します。日中関係の緊張、日本の財政支出拡大への懸念、円安の進行など、複数の要因が絡み合っており、エヌビディアの好決算だけで日経平均が大幅に上昇するとは限りません。

投資家が注目すべきポイント

エヌビディアの決算発表後、投資家はどのような点に注目すべきでしょうか。

次四半期のガイダンス

決算内容そのものも重要ですが、それ以上に重要なのが次四半期の業績見通し(ガイダンス)です。2025年11月〜2026年1月期の売上高見通しが約650億ドルと市場予想を上回ったことは、ポジティブな材料です。

このガイダンスが市場予想を上回れば、株価は再び高値を狙う展開になる可能性があります。逆に、市場予想を下回れば、過度な期待の反動で急落リスクも考えられます。

Blackwellの出荷状況

次世代GPU「Blackwell」は、今後の売上成長の中心に位置づけられています。Blackwellの出荷ペースが加速しているか、サプライチェーンの逼迫状況がどの程度改善されているかが、重要な判断材料となります。

決算説明会では、これらの点についての詳細な説明があるはずです。Blackwellの需要が予想以上に強く、生産体制も整いつつあることが確認できれば、株価にとってポジティブな材料となるでしょう。

AI市場全体の成長見通し

エヌビディアだけでなく、AI市場全体の成長見通しも重要です。各種レポートでは、AI関連インフラ市場が2030年まで年平均30〜40%成長し、総額3〜4兆ドル規模に達するシナリオが示されています。

この長期的な成長トレンドが維持されるという確信を市場に与えられるかどうかが、株価の持続的な上昇のカギとなります。

競合他社の動向

AMDやブロードコムといった競合他社が、エヌビディアのAI半導体支配に風穴を開けようとしています。大口顧客を取り込む動きも出ており、エヌビディアの独占的な地位が今後も維持できるかどうかには不確実性があります。

決算説明会で、競合他社への対策や差別化戦略について言及があるかどうかも注目ポイントです。

中長期的な投資戦略

短期的な株価変動に一喜一憂するのではなく、中長期的な視点で投資戦略を考えることが重要です。

AI革命は長期トレンド

短期的に株価が調整局面に入る可能性はありますが、AIインフラそのものは今後10年スパンで増え続けるという大局観は変わりにくいと考えられます。エヌビディアは、この長期トレンドの中心に位置する企業であることは間違いありません。

エヌビディアのCEOであるジェンスン・フアン氏は、AIバブル懸念を軽視しています。同社が最新チップで5,000億ドルの売り上げを生み出す軌道にあると表明し、主力のAIアクセラレーター「Blackwell」と次世代「Rubin」が、2026年いっぱいまで売上高の前例のない成長をけん引すると述べています。

分散投資の重要性

エヌビディア1社に集中投資するのではなく、AI関連の複数銘柄に分散投資することが賢明です。日本株であれば、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど、米国株であれば、AMD、マイクロン・テクノロジー、ブロードコムなどが候補となるでしょう。

AI革命の恩恵は、エヌビディアだけでなく、サプライチェーン全体に及びます。幅広い銘柄に投資することで、リスクを分散しつつ、AI市場全体の成長を捉えることができます。

タイミングよりも長期保有

決算発表前後は株価のボラティリティ(変動性)が高まります。短期的なタイミングを狙って売買するのは難しく、失敗するリスクも高いでしょう。

むしろ、決算内容や将来性を冷静に分析し、長期保有を前提とした投資を心がけるべきです。一時的な調整があっても、長期的な成長トレンドが続くと判断できれば、押し目買いのチャンスと捉えることもできます。

まとめ:決算発表後の展望

エヌビディアの2025年11月決算発表は、AI市場の行方を占う重要なイベントでした。決算内容は市場予想を上回る好結果となり、時間外取引で株価は約4%上昇しました。

決算前の株価下落は、AIバブル懸念、利下げ観測の後退、AI投資の持続可能性への疑問など、複数の要因による「様子見」姿勢の表れでした。しかし、好調な決算内容と強気のガイダンスが発表されたことで、一定の安心感が市場に広がったと言えるでしょう。

ただし、「良い決算=必ず株価上昇」とは限りません。材料出尽くしによる調整リスクや、マクロ経済環境の不透明感など、懸念材料も残されています。オプション市場が織り込んでいる±7%程度の変動幅は、決算後も相場が大きく動く可能性を示唆しています。

日経平均への影響も注目されます。エヌビディアの好調な決算は、日本の半導体関連銘柄にポジティブな影響を与えるでしょう。ただし、日本株には独自の要因も存在するため、エヌビディアの決算だけで相場全体が大きく動くとは限りません。

投資家にとって重要なのは、短期的な株価変動に惑わされず、AI革命という長期トレンドを見据えた投資戦略を立てることです。エヌビディアは、その中心に位置する企業であることは間違いありません。決算内容を冷静に分析し、自身の投資方針に基づいて判断することが求められます。

エヌビディアの決算発表は、単なる1社の業績報告ではなく、AI時代の幕開けを象徴する歴史的なイベントと言えるでしょう。今後の株価動向と市場の反応を、引き続き注視していく必要があります。

よくある質問(FAQ)

Q1: エヌビディアの決算発表後、必ず株価は上がるのですか?

A: いいえ、必ずしもそうとは限りません。決算内容が良くても、市場の期待値が高すぎる場合や、次四半期のガイダンスが予想を下回る場合、「材料出尽くし」として株価が下落することもあります。今回の決算では時間外取引で約4%上昇しましたが、今後の動向は引き続き注視が必要です。

Q2: 決算前に株価が下落していたのはなぜですか?

A: AIバブル懸念、利下げ観測の後退、AI投資の持続可能性への疑問など、複数の要因が重なったためです。著名投資家の一部がエヌビディア株を売却したことも、市場心理に影響を与えました。決算発表を前にした「様子見」姿勢が強まり、利益確定売りが出たと考えられます。

Q3: 日経平均への影響はどの程度ですか?

A: エヌビディアの決算は、日本の半導体関連銘柄に大きな影響を与えます。アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコなどの銘柄は、エヌビディアの決算内容や時間外取引の株価動向に敏感に反応します。今回の好調な決算は、これらの銘柄にポジティブな影響を与える可能性が高いでしょう。

Q4: 今後のエヌビディア株の見通しは?

A: 長期的には、AI市場の成長に伴ってエヌビディアの業績も拡大すると予想されます。ただし、短期的には高いバリュエーションへの警戒感、競合他社の追い上げ、中国向け輸出規制などのリスク要因も存在します。決算内容だけでなく、次四半期のガイダンスやBlackwellの出荷状況を総合的に判断する必要があります。

Q5: エヌビディア以外のAI関連銘柄も買うべきですか?

A: 分散投資の観点から、エヌビディア1社に集中するのではなく、AI関連の複数銘柄に投資することが賢明です。半導体製造装置メーカー、メモリメーカー、クラウドサービス企業など、AIサプライチェーン全体に投資機会があります。自身のリスク許容度と投資方針に基づいて、ポートフォリオを構築することをお勧めします。

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