2025年12月21日、漫才日本一を決める「M-1グランプリ2025」の決勝戦が生放送されました。
今大会は史上最多となる11,521組がエントリーし、その頂点に立ったのは初のファイナリスト「たくろう」。最終決戦では審査員9人中8人から票を集める圧勝劇で、第21代王者の称号と賞金1000万円を獲得しました。
この記事では、M-1グランプリ2025の決勝戦を振り返り、各組のネタの見どころや審査員の評価、そして今大会全体の総評をお届けします。
決勝戦の結果一覧
最終決戦(ファイナル)
| 順位 | コンビ名 | 獲得票数 |
|---|---|---|
| 優勝 | たくろう | 8票 |
| 準優勝 | ドンデコルテ | 1票 |
| 3位 | エバース | 0票 |
ファーストラウンド得点
| 順位 | コンビ名 | 合計得点 |
|---|---|---|
| 1位 | エバース | 870点 |
| 2位 | たくろう | 861点 |
| 3位 | ドンデコルテ | 845点 |
| 4位 | 真空ジェシカ | 844点 |
| 5位 | ヤーレンズ | 843点 |
| 6位 | 豪快キャプテン | 839点 |
| 7位 | カナメストーン(敗者復活) | 830点 |
| 8位 | ヨネダ2000 | 826点 |
| 9位 | ママタルト | 823点 |
| 10位 | めぞん | 820点 |
優勝「たくろう」の凄さを徹底解説
たくろうとは?
たくろうは、赤木裕(34歳)ときむらバンド(35歳)による2016年結成のコンビ。吉本興業所属で、大阪のよしもと漫才劇場を拠点に活動しています。
M-1には2016年から出場を続けていましたが、2018年に一度準決勝に進出したあと、7年間は3回戦や準々決勝止まりが続いていました。今回が初の決勝進出であり、その初舞台で見事優勝を果たしました。
ファーストラウンド「リングアナ」ネタ
ファーストラウンドで披露したのは「リングアナウンサー」をテーマにしたネタ。
きむらバンドがリングアナに憧れ、声量に自信がないため赤木と交互にコールしようとするところから始まります。最終的には赤木の”父”がリングに上がってくるという展開で、じわじわとボルテージが上がっていく構成が特徴的でした。
審査員からは「その場でやっている感じが出ている」「人間性で笑わせられるのがすごい」と高評価を受け、861点という高得点をマーク。エバースに次ぐ2位で最終決戦へ進出しました。
最終決戦「ビバリーヒルズ」ネタ
優勝を決めた最終決戦では「ビバリーヒルズに住みたい」というネタを披露。
きむらバンドがアメリカドラマの住民のような口調で「ビバリーヒルズの練習」を始め、それに対して赤木が日本の超現実を叩きつけるという構成。異世界(ビバリーヒルズ)と日本の生活感が混ざり合うことで生まれる「違和感」が爆発的な笑いを誘いました。
このネタは11月にできたばかりの新ネタでしたが、同期の翠星チークダンス・木佐から「実績のあるネタをやったほうがいい」とアドバイスを受けたにもかかわらず、あえて新ネタで勝負。優勝後の会見で赤木は「優勝した理由は木佐を信じなかったこと」と語り、会場を笑わせました。
なぜたくろうは圧勝できたのか?
審査員9人中8人がたくろうに投票するという圧倒的な結果には、いくつかの要因がありました。
1. 独自の「ズレの笑い」
たくろうの漫才の核は、抽象的な世界観と日本の超現実が混ざり合う「違和感」です。観客を異世界に連れていきながら、急に日本の生活感で現実に引き戻す。この高速な往復が、緊張と笑いを同時に生み出していました。
2. 人間性で笑わせる漫才
赤木の挙動不審でテンパりがちなキャラクターと、きむらバンドの優しく距離を取りながら受け止める掛け合いは、単なる言葉遊びではなく”人間そのもの”の奇妙さで笑わせる漫才。審査員からも「大喜利ではなく、人間性で笑わせられる」と評価されました。
3. 7年間の苦労を経た覚悟
きむらバンドは優勝会見で「カッコイイネタやエッジの利いたネタはできないと諦めて、笑っていただけるネタをしようと腹をくくれました」と語っています。7年間準決勝に進めなかった苦しい時期があったからこそ、「とにかく笑ってもらう」という原点に立ち返れたのかもしれません。
各組のネタと見どころ
エバース(870点・最終決戦3位)
ファーストラウンドで今大会最高得点となる870点を叩き出したエバース。審査員の塙宣之が99点をつけるなど、圧倒的な評価を受けました。
彼らの漫才は「しゃべくり漫才」の完成形とも言える仕上がりで、間の取り方が抜群に評価されました。しかし最終決戦では1本目のインパクトを超えられず、残念ながら0票という結果に。M-1の難しさを象徴する展開でした。
ドンデコルテ(845点・最終決戦準優勝)
独特なリズムと展開で、一度観たら忘れられないネタを披露したドンデコルテ。SNSでは「いや、あなたが聞いた」「こんな段差いつでも降りれるからな」といったフレーズが話題になりました。
最終決戦ではかまいたち山内から唯一の1票を獲得。評価が割れる漫才だからこそ、大会後も語られ続ける存在になりそうです。
真空ジェシカ(844点・4位)
5年連続5回目の決勝進出となった真空ジェシカ。今年も独自の世界観で勝負しましたが、エバースの後という出順の難しさもあり、最終決戦進出には1点足りませんでした。
川北は「つかみが多すぎた」と振り返り、ネタが始まる前に30秒経過していたことを明かしました。
ヤーレンズ(843点・5位)
3年連続3回目の決勝となったヤーレンズ。昨年3位の実力者でしたが、今年は845点のドンデコルテに2点差で敗れる結果に。
楢原はネタ後に「手応えあり!」と発言し、そのネタ元(M-1 2019のミルクボーイ)を指摘する声が続々と上がりました。
豪快キャプテン(839点・6位)
初の決勝進出で6位と健闘した豪快キャプテン。大阪を拠点とするコンビとして、たくろうと共に関西勢の意地を見せました。
カナメストーン(830点・7位)
敗者復活から決勝進出を果たしたカナメストーン。ラストイヤーでの初ファイナリストという劇的な展開でしたが、決勝の舞台では830点で7位という結果に。それでも敗者復活から勝ち上がった実力は本物でした。
ヨネダ2000(826点・8位)
3年ぶり2回目の決勝となったヨネダ2000。今田耕司から「初の失格者です!」と言われるほどの独自路線を突っ走りました。松下幸之助の名言を借りるネタは賛否両論でしたが、彼女たちらしい爪痕を残しました。
ママタルト(823点・9位)
2年連続2回目の決勝となったママタルト。昨年の10位から順位を上げることはできませんでしたが、着実に実力をつけていることを示しました。
めぞん(820点・10位)
前年2回戦敗退からの決勝進出という、9年ぶりの快挙を成し遂げためぞん。九州を拠点とするダークホースとして注目されましたが、決勝の舞台では力を出し切れず10位という結果に。しかし、来年以降の躍進が期待されます。
2025年M-1の総評
ハイレベルな戦いだった
今年のM-1は「誰が勝ってもおかしくない」と言われるほどハイレベルな戦いでした。ファーストラウンドの最高点が870点(エバース)、最低点でも820点(めぞん)と、その差はわずか50点。10組全員が高い実力を持っていたことがわかります。
「常連組」から「新顔」へ
注目すべきは、真空ジェシカやヤーレンズといった「常連組」が最終決戦に進めなかったこと。代わりに初決勝のたくろうとドンデコルテが最終決戦に進出し、たくろうが優勝するという結果になりました。これは「M-1に向けて仕上げてきた」という新鮮さが評価された証拠かもしれません。
関西勢6年ぶりの優勝
たくろうの優勝は、関西勢としては2019年のミルクボーイ以来、6年ぶりの快挙です。大阪のよしもと漫才劇場から誕生した王者として、これからの活躍が期待されます。
SNSとM-1の新しい関係
放送中から「たくろう」がX(旧Twitter)のトレンド入りを果たすなど、SNSでの反響も大きな今大会。「構成が完璧すぎる」「異世界と日本の超現実が交差する瞬間がクセになる」「会話だけで優勝できることを証明した漫才」と絶賛の声が相次ぎました。
今やM-1は「4分間の漫才」だけでなく、「その後に続く無数の議論」まで含めてひとつの大会と言えるのかもしれません。
まとめ
M-1グランプリ2025は、初決勝で圧勝したたくろうの優勝という衝撃的な結果に終わりました。
7年間準決勝に進めなかった苦しい時期を経て、「とにかく笑ってもらう」という原点に立ち返ったたくろう。彼らの漫才は、人間性で笑わせる新しいスタイルとして、これからのお笑い界に大きな影響を与えていくことでしょう。
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M-1グランプリ2025の決勝戦は、TVerで見逃し配信中です。まだ見ていない方は、ぜひチェックしてみてください。
最終更新:2025年12月22日
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